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#56:秘密(その17)

#56






激しいむせ込みで胸が熱くなって、脳が酸欠状態になったんじゃないかと思うほど、思考を失くしぼんやりとしていた。


上條になすがままになっているのは分かってはいたが、私にはもう、抵抗をする気力が残されていなかった。


剥ぎ取られていく衣類を掴んではみたものの、力の入らない手のひらからするりと抜け、抵抗の意味を成さなかった。


ようやくむせ込みが治まり、朦朧としていた意識が鮮明になってきた頃、私は自分の体の異変にようやく気づくことが出来た。


いつの間にか、両手はロープのような紐状のもので後ろ手に締め上げられ、私は自由を奪われた。


その紐状のものが、ギリギリと手首の肉に食い込み、小さな悲鳴を上げるほどの痛みを伴っていた。




「……な…に?」




床に寝かされた体を首だけ起こして、私は言葉を失った。


私の目には手首だけではなく、全身を縛り上げるロープが映っていたのだった。




「いや……やめて。……こんな…格好…」




恥ずかしさと体の自由を奪われた屈辱的な想いが入り交じって、私は唇を噛み締めながら言葉を発した、その時…


ピシッと乾いた音がして、私の肌の上を掠めていく痛みがあった。




「黙れ。これは立派な芸術だ…」




上條はそう言うと、再びムチを振り下ろし、私の白い肌を紅く染めていった。




「痛っ!…やめて、お願い!」




全身を縛られた私は、寝返りを打つことくらいしか出来ず、上條の腕から振り下ろされるムチから逃れることは出来そうになかった。


私の反応を見て興奮してきたのか、上條は更にムチを持つ手に力を込めてきた。


紅を点したように紅くなった肌に、次々と打ち付けられるムチで、私の肌はプックリと腫れ上り、くっきりと線状痕を残していった。




「…ああん?…もしかして、気持ち良すぎて泣いてるのか?」




あまりの痛みに言葉を発するのも忘れて唇を噛み締める私に、ムチを振る手を止めて上條が近付いて来る。


俯いた私の顔を確かめたかったのか、上條は乱れた髪を鷲掴みにして、私の顔をグイっと引き上げた。


絶対に泣かない…


私はそんな想いを込めて、唇を噛み締めたまま上條を睨みつけた。


泣いてしまったら、上條の思うツボだ…


私の口から、泣きながら懇願の声を吐き出せようとしている上條の意図することが読めて、私は溢れ出しそうだった涙をグッと堪えたのだった。






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