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#94:堕天使(その13)

#94






俺は逸る気持ちを押さえながら、羽海野の電話番号をアドレス帳から拾い上げ、震える手で発信ボタンを押した。




「おかけになった電話番号は電波の届かないところにあるか、電源が入っていない為…」




スピーカーの向こうからは、音声案内のメッセージが流れ出し、俺は最後まで案内を聞くことなく電話を切った。


嫌な予感は俺の中で更に濃厚となり、再び羽海野へ着信しようとする。




「…もう、いないんじゃねぇの?姫を怒らせちゃったとか…?」




上條は冗談のように呟いたが、俺の耳には冗談のようには聞こえてこなかった。


留衣子の表の姿は、まひるを含め女性社員が憧れるキャリアウーマン…


しかし、何でも欲しいものは手に入れてきた留衣子の裏の顔を知っている俺には、羽海野を消すことなど赤子の手を捻るようなものかも知れない。


俺は床に落ちたまひるの衣類を拾い上げると、自慰行為に耽るまひるの元へと足を速めた。




「おい!サトシ…お前、何やって…」




俺の行動に慌てた上條は、制止させようと俺の肩に手を掛けた。


肩に乗せられた上條の手を振り払うと、まひるの行為を止めさせ、裸のまひるに服を掛けた。




「…留衣子には…まひるは渡しません。俺が…まひるを元のまひるに戻します」




「お前、正気なの?留衣子に逆らって、タダで済むと思ってる?…まさか、お前」




上條の顔が何時になく真剣な顔つきに変わった。


多分、自分の過去と俺の姿を重ねて見ていたのかも知れない…




「…この女に…本気なのか?」




上條の言葉に、まひるの服を着替えさせていた俺の手が、一瞬止まった。


本気…そう上條に問いかけられて、俺はすぐに返事をすることは出来なかった。


ただ、目の前にいるまひるを、このままにはしておけなかった。


堕ちた天使を、俺の手でどうにか救いたいと思った…


これ以上、壊したくない。まひるを誰にも触れさせたくない…




「留衣子には渡さない…それだけです」




自分の中に溢れて来る想いを、もう一度確認しながら、俺はその言葉だけを上條に伝える。




「お前がそう決めたんなら、最後まで付き合ってやれよ。その薬はな…男の精液にしか中和されないらしいからな…」




上條は呟くようにそう言い残して、秘密の部屋を後にした。




「ねぇ…ちょうだい…もう…おかしくなりそうなの…」




シンと静まり返った部屋に、まひるの声だけが響く…


俺はまひるの体を抱きしめると、濡れた蜜壷に手を伸ばしたのだった。






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